お花見は昼?それとも夜?

日本人がこよなく愛する桜。 すでに終わったが今年は例年になく楽しむ時期が短かったような気がしてならない。 その桜の楽しみ方、考えてみると昼と夜では、それぞれ違った美しさや楽しみ方がある。 天気の良いぽかぽか陽気の中で春爛漫を満喫するのもよい。 ライトアップされた夜桜のもと酒を酌み交わすもよし。(コロナでままならないが) そんな桜の見方アンケートでは昼派が夜派を大きく上回った。 夜桜見物時に冷え込むことがいやなのが夜派が少ない理由のようだ。 又、アンケートでは混雑を避けた朝の花見派も少なかったが小生は朝見が好きだ。 桜を詠んだ短歌を挙げてみよう。 「清水の祇園をよぎる桜月夜、こよひ逢うひと みなうつくしき(与謝野晶子)」、「願わくは花のもとにて春死なむ その如月の望月の頃(西行法師)」旧暦の如月(きさらぎ)は現在の4月上旬頃までをいう。 西行法師の歌に合わせて名所ではないところの人知れず良い桜の木を探し楽しむのも良い。 「世の中にたえて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし(在原業平、ありわらのなりひら)」、この業平の別の歌につぎのようなものもある。 「散ればこそ いとど桜はめでたけれ 憂き世になにか 久しかるべき」、現代語訳すれば「桜は散るからこそ一層すばらしいのでしょう。 このつらい世の中でいつまでも変わらずにいるものなど何があるでしょうか」。

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