メンタル脳

先回は今話題の書物を案内したところ、アニメ映画がテレビで放映されたので観て感じた。 書物で読むのも良いが、映画も娯楽としては良いものだ。 そんな今話題の書物に「メンタル脳」という書籍がある。 アンディ・ハンセン氏の著書で現代人の心理を脳内をとおして推理した書物なのだ。 昔に比べれば快適な暮らしができるようになったはずなのに、何故か不安にさいなまれ、メンタルを病んでしまうのはなぜなのだろう。 とりわけコロナ禍以降に精神状態が不安定になった人が増えたという。 大人ばかりではなく子供達にも増えているのだという。 もちろん原因は多様だが、私達の脳が「昔の世界にいる」からだというのだ。 私達が生きているのは祖先が生き延びる事ができたからであり、生き延びる為に脳はあらゆる危険を遠ざけようとする。 そこで使われるのが「感情」だという。 サバンナで暮らし生き延びるためには集団で行動することが一番安全なのだ。 恐怖や不安という感情を使って生き延びてきたのだという。 でも、この「感情」には幸せな気持ちもある。 だが幸せな気持ちでボーッとしてたらサバンナでは死を意味する。 あらゆる危険を判断することは「ストレス」となる。 これに対して「不安」は「事前のストレス」なのだという。 「不安」とは脳が「何かがおかしい」と私たちに知らせる手段なのだという。 脳は昔のままの感情を勘違いして今の世界に対応している、と考えると自分も感情をコントロールし易いのではないだろうか。 人類は文明は発達したがホモサピエンス当時と脳はあまり変わらない昔のままというのが分かり易い。

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