午前10時の映画祭

学生時代、名画座によく行っていた。「ぴあ」と言う情報誌でどこで何をやっているかをチェックし、赤いボールペンで丸をつけ、1週間のスケジュールを決めていた。4年生の頃は学校に行くより映画館に行く日の方が多かったような気がする。

ロードショーは、当時いくらだったのだろうか。名画座は2本立てでロードショーの半額ぐらいだったと思う。池袋の文芸坐が大好きな映画館だった。

午前10時の映画祭はまさに名画座である。鴨居のララポートで、毎日午前10時から1回だけ、昔の映画を上映するのである。しかも1100円で見ることが出来るのだ。

ジョーズ、ゴッドファーザー、風と共に去りぬ、ローマの休日、スティング、サウンドオブミュージック、ウエストサイドストーリ―、アラビアのロレンス、大脱走、七人の侍,ダンスウイズウルブス、雨に唄えば。

この1年、土曜日や日曜日の午前10時に見てきた映画である。このほか見なかった映画もたくさんある。見た映画は何度もビデオで見ている映画なので、物語はすべて頭に入っている。それでも大画面で見るのは、格別である。テレビでビデオを見るのとは迫力が違う。音楽に圧倒される。

10年続いた、午前10時の映画祭が今週木曜日でフィナーレを迎える。継続の要望が殺到しているそうだ。映画館は換気はしっかりできているし、上映中誰も話さないので、コロナも大丈夫。映画を見るなら映画館で見ましょう。映画を見に行くことは映画を、応援することだと思う。田代