実りの秋

「天高く馬肥ゆる秋」、「広辞苑」には「秋は空が澄み渡って高く、馬は肥えてたくましくなる」と解説されている。 秋は色々な事に好い季節なのだ。 ところで、この「馬」という文字は皆が知っているとおり漢字が作られる方法の象形文字で代表的な漢字だ。 文字は見た通り、たてがみをなびかせて疾走する馬の姿を思わせる形をしている。 だが、現在の馬といえば競馬場や牧場を走るサラブレッドがすぐに頭に浮かぶ。 ところが「馬」という文字からはスマートなサラブレッドは想像し難い。 「馬」という文字が生まれてころの中国の馬は蒙古系のずんぐりした体形で背も低くかった。 この馬のほうが漢字の「馬」の文字にしっくりくる体形であることが分かる。 日本の馬も在来種を見ると漢字の「馬」の字に合う様な体形をしていることが分かるというものだ。 だが、秋は馬だけが肥えるのではない。 人間も動物も肥えるのが秋なのだ。 マツタケも店頭に出だした。 なにを食べようか迷う。 それが秋なのだ。

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