梅雨は楽しく、傘の話し

6月11日は「傘の日」、歴の上では入梅にあたるこの日を「傘の日」としたそうだ。 現在、傘の年間販売量は1億3千万本。 高温多湿で雨の多い日本は世界一の傘消費国である。 もうすぐうっとうしい梅雨の季節がやってくる。 古代オリエントの絵画などには権力者の頭に傘をさしかけている場面が描かれている。 当時、傘は権力の象徴で、雨傘ではなく、陽射しをさえぎるための日傘だった。 以来、ヨーロッパでは傘は女性用の日傘として発達し使われてきた。 1778年、イギリスの商人が雨をさえぎるために使ったのが雨傘の最初だった。 これを見た、ロンドンの人達はおおいに驚き、大笑いしたというエピソードが伝わっている。 雨の日に男が傘をさすということは、当時の世相としてはとても奇抜なことだったのだ。 ところが、雨の多いイギリスでは、これが流行り、いつしか雨傘を持つことが「紳士的であることの証明」とさえいわれ、シルクハットとステッキと同様、イギリス紳士のシンボルとなった。 日本では「日本書記」に552年に百済から日本に伝わったと記されている。 貴族にさしかける絹製の日傘であった。 和傘は元禄年間(1688年~1704年)のころから広まった。 そして現在、夏用の日傘は女性用とされていたが、近年の地球温暖化の影響で男性用もブームになりつつある。

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