認知症に希望の光

年を取ると病気もするだろう。 特に心配になるのは認知機能の低下だ。 私たち人間の脳の中は、およそ1,000億個の神経細胞と、1,000億個の脳に栄養を与え、有害物質の侵入を防いでいるグリア細胞がギッシリと詰まっている。 その間に血管が通って栄養を運んでいる。 この脳神経が我々のあらゆる活動を制御しているのだ。 神経細胞は神経線維という電線のような突起を伸ばして別の神経細胞に繋がって信号を伝えている。 どの細胞がどの細胞につながるかは正確に秩序だって決まっており、記憶に関わる回路、物を見て認識する回路、足を動かす指令を伝える回路というように機能毎に決まった回路が複雑にはたらいている。 この精密につながっている神経回路が断線した状態が認知機能低下をもたらす。 この途切れた神経回路の修復は極めて難しいのだが、最近、驚くことに和漢薬によって回路が再びつながる可能性が示されている。 ヤマイモの成分である ”ジオスニゲン” がマウスの実験で記憶能力の回復が示されている。 この ”ジオスニゲン” はヤマイモを野菜として食すだけではダメで更なる研究が必要のようだ。 近い将来、認知症を克服する薬が出ることを願いたい。

JO