そろそろお彼岸

早いもので夏も終わり(かな)、9月も中旬になった。 お月見も終わりそろそろお彼岸である。 23日は、24節気のひとつ秋分の日、お彼岸の中日だ。 日本人の大半は仏教徒なのでこの日にはお墓参りをする家が多い。 我が家もご多分にもれず仏教徒で曹洞宗、鶴見に有る総持寺が大本山である。 それで少々、仏教のことをひも解いてみた。 お釈迦様はインドに生まれ、争う事をせず、その土地の習慣、風土を大事にしながらも、人々の心に深く入っていった。 今日、インドには仏教徒は3%しかいないが、その心はガンジーの非暴力運動のようにインドの人たちの精神的主体になっていると思われる。 その後、仏教は大きく2つの流れに分かれた。 1つは旧来の伝統を守り、まずは自分自身の解脱を求め一生を僧院で過ごす部派仏教(上座部)だ。 これは、スリランカ、ビルマ(現在のミャンマー)、タイ、ラオスなどに伝わり南伝仏教といわれる。 一方は自分より人を救うことが僧の使命だとする大乗仏教(大衆部)だ。 ヒマラヤを超え、中国、朝鮮、日本に伝わったので北伝仏教と言われる。 従って日本の仏教は全て大乗仏教ですが、伝わってきた時代の違いによって様々な宗旨に分かれている。 なかでも鎌倉時代に出てきて活躍した親鸞、道元、日蓮の三祖師の開いた宗旨が現在日本仏教の九割を占めている。 でも今の日本人で宗教を信仰していない人が70%もいるので。 それもそのはず、12月にはキリストの誕生を日本中でお祝いしジングルベルを歌ってケーキを食べるが、教会のミサに行くわけでわない。1週間後には除夜の鐘をお寺でつき、その足で神社に参っての初詣と、外国人から見れば目を丸くする風景である。 それでも、五十を過ぎれば自然に仏壇の前に座るようになり、六十になればお寺の法要に顔を出すようになる。 日本の仏教も日本人の心の中に深く染み込んでいるのではないだろうか。

JO