落花生
小生の好きな食べ物にピーナッツバターがある。 我が家の冷蔵庫にはいつもあるものの一つだ。 パンを食べる時には必ず出して、そのまま、又は色々なジャムと合わせて食す。 このピーナッツバター、好きになったのはいつ頃からか思い浮かべた。 10歳位の記憶があるので、もう60年近く好んで食べていることになる。 このピーナッツ、日本名は「落花生」。 良く見ると不思議な名前だ。 この「落花生」が最初で日本に栽培されたのは神奈川県。 秦野や大磯辺りで栽培されて「相州落花生」として売られていた。 この「相州落花生」の生みの親は渡辺慶次郎という人物。 一粒の落花生を蒔いて育てたことから広まったとの事だ。 この「落花生」だが、昔、落花生頭という言葉があった。 漢字で書くとなんとなくまともだが、カタカナでラッカセイアタマというとなんとなくユーモラスに感じてしまう。 ようするに、落花生のように隙間のある頭で、あまり出来がよくない、という意味だ。 ラッカセイアタマと呼ばれると頭を振ってみたくなる。 振ると落花生のようにカラカラと音がしそうである。 まるで鈴のようだ。 「落花生」とはよく命名したものだ。 花が落ちても生きていて、土の中で実をつけるのだ。 葉の付け根に咲いた黄色い蝶形の花が受精すると、地中に向かって根をのばしていく不思議な作物である。 昔はストーブの上で殻ごと焼いて食べた。 豆まきには大豆の変わりに落花生をまき、終わってから拾って、ストーブで焼いて食べた。 部屋中に芳ばしいにおいが広がる。 ピーナッツというと剥いたものだが、落花生というと殻付の感じで良いものだ。
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